今シーズンも変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。 今回担当させて頂いたのは、昨シーズンめでたくSAJバッジテスト2級に合格されたお客様です。マイアスキーアカデミーのクラス分けではDクラスに相当する脚前。初滑りの今回、頂いたリクエストは“外スキーにバランスよく乗って、安定感のあるターンを思い出したい”という内容でした。 滑りを見せていただいたところ、ターンの山回りにおいて足首の曲がりが比較的大きく、スキーのトップからセンター部分への荷重が強いためにスキーのセンターからテール側の荷重と雪面へのグリップが弱くなり、スキーが横ズレしてやや安定感に欠けたターンをされていました。 最初にアドバイスさせていただいたのは前後バランスの調整です。(抽象的な表現ですが)スキーの真上に立ち、真上からスキーを押さえることで、身体の前傾が強い姿勢や後傾気味の姿勢で滑るときよりもスキーがたわみやすくなり、スキーの回転性能(進行方向を変えようとする力)を引き出しやすくなるのです。 続いて、スキーの“角付け”方法の確認と調整に移行。脛を前傾させてスキーのトップからセンター部分を雪に押し付けて進行方向を変える動きから、脛をターン内側へ倒す動きへ。これによってスキーをたわませるのに必要十分な角付けを行っていただけるようになりました。 これらの動きを以上の2点(できるだけスキーの真ん中に乗って角付けを行う)を、ゆっくりとした滑走スピードのなかで “プルークスタンス” (スキーのテール側を大きく開いた状態)で練習していただきました。プルークスタンスをとった場合には左右のバランスを崩しにくく、比較的ゆっくりとしたスピードで滑りやすいので、ターンに必要な動作を確認しやすいのです。 シーズン序盤、なかなか思い通りに滑ることができない方もいらっしゃると思いますが、そんな時には思い切って低速でのプルークボーゲンで滑ってみては。一見、遠回りに感じるかもしれません。しかしながら、滑走スピードも遅く、落ち着いて滑れるため、バランスや動きのチェックをしやすいのです。世界の第一線で活躍するアルペン選手でさえも、シーズン序盤にはプルークスタンスで基本動作をチェックする方も多いようですよ。 宮下 正
by mia-academy
| 2009-12-19 20:37
| ski
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