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HOT DRIVE

スキー&スノーボード2004-2005

情熱が全てを左右する

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いよいよ今シーズンがスタートいたしました。マイアスキーアカデミー対する変わらぬご厚情、ご支援をお願い申し上げるしだいです。今季のデイリー・オフ・アワーは技術向上のための補助的なアドバイスを中心とした構成で日々楽しんでいただければと思います。

さて、技術の向上に関してですが、私自身は20歳の頃にこの世界で身を立てることを決意しましたが、それまではほとんどスノースポーツとは無縁のスポーツに興じておりました。それがいきなり「スキーで飯を食っていこう」と考えたわけですから、いま振り返れば、なんと無茶な人生計画であったかと苦笑いするところです。

実績は何もなし。もちろんスキー部に所属したこともなし。業界のことも何も知らない。ただ、「頑張れば、同じ人間としてできないことはないだろう」という身勝手な尺度での思いだけ。なんと根拠に乏しいというか、ただただ世の中を安易にとらえていた男でした。でも、決めたからにはやらねば・・・何から始めようか?・・・まずは業界の「世界一」を知りたい。そのためには語学力が必要だとスノービジネスを教えてくれるアメリカのカレッジに留学。夏は基礎的な知識を学びながら、冬はスキーインストラクター。

競争社会を生き抜いていくためには、人より努力すること。何の世界でも変わらぬ真理だと思うが、まずは時間の許す限り滑りまくる。カレッジをなんやかんやの理由をつけて休学して年間260日くらい雪上にいた年もある。怪我も多かったが、とにかく自分の限界までやらなければ気がすまない。その意気を理解してくれる人たちもポツリポツリと現れ、何かと親切にしていただいた。

ある程度、語学力に自信がつくと、あとは世界一のスキーヤー、スキー場、スキーメーカーと会いたい、見たい、知りたいと走り出す。1952年はノルウェーのオスロで冬季オリンピックが開催されたが、その時のGS金メダリストであるスタイン・エリクセン氏から1988年のカルガリーのDHチャンピオンのピルミン・ツルブリッゲン氏まで会いまくる。状況が許せば一緒に滑ってもらう。世界一と呼ばれるスキーヤーが、どれくらい上手いのか?まずそれが知りたかった。

海外のスキー場は約110ヶ所回った。それぞれの国のNO.1といわれるスキー場はどのくらい、何が凄いのか?当時のもっとも売れていたロシニョール社はどんなスキー作りをしているのか?ラング社はどんな拘りをもってブーツを作っているのか?すべてにおいて「世界のレベル」を一応理解することはできた。今も業界の末端で暮らさせていただいておりますが、技術的な上達を望む上でもっとも大切なことは、このスポーツが「どのくらい好きか?」というメンタルレベルの度合いです。好きだからこそ努力をする。好きだからこそ耐えもする。何事も同様だと思いますが、最終的には「情熱」が左右します。

世の中は、曇り空のような不透明感が続きますが、その中で一筋の光を見出すために今シーズンも精進を重ねてまいりたいと思っています。  

校長 今 孝志
by mia-academy | 2009-12-11 16:41
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